紅茶農園主のブログ

非対称の美しさは紅茶に通ずる

2021年2月24日

左がサンライズ瀬戸号・右がサンライズ出雲号(出発前の東京駅にて)

 ちょうど一年前、東京出張の際に撮った一枚です。昨年の2月に東京への出張があり、それから丸一年の間、県外出張はなかったことになります。その一年前は2ヶ月に一度のペースで東京へ出向いたことから考えると、仕方がないとはいえ、出張が減ったなぁって思います。さて、東京出張の際、いつもお世話になるのがサンライズ出雲号。なんといっても地元の新見駅に停車してくれるからありがたい。出発は夜の9時過ぎ。東京到着は朝7時8分。午前中の商談もバッチリということで良く利用させていただきます。写真左はサンライズ瀬戸号といって、岡山駅で分離され瀬戸大橋を渡って四国は高松へ。右のサンライズ出雲号は岡山駅から伯備線を経由して出雲市駅へ。東京出発は午後10時ちょうど。最終日もゆっくりと仕事を済ませて帰れるので実にありがたい存在であります。

 前置きが長くなりましたが、瀬戸号も出雲号も基本的に同じ車両が使われているので同じ形をしているわけですね(※ JR西日本とJR東日本の保有する車両で型番が違っていたと思いますので微妙に車両の違いもある場合もあり)。なので、写真のように連結部も対象形に落ち着くわけですね。これぞまさしく対象の美学。美しいですね。では、次の写真お願いします…(笑)

特急やくも号。左が増結車両。右は基本編成。(左が岡山方面)

 この写真は、伯備線の花形である特急「やくも」号。繁忙期にはご覧のように6両編成のさらに前に増結車両がくっつくんです。でも、運転席がついている右に比べて、左は切り妻で形が揃ってない! 増結する車両は、やくも号の場合始発から終点まで途中で切り離す必要がないから、まあこれで問題ないんだけれど…形が揃ってない! これをどう見るか。かっこ悪いという人もいるかもしれませんが、僕はこれが好き! こっちの方がかっこいい(笑) たまに車両のやり繰りがつかず、塗装の違う車両が挟まってたりしたらドキドキしますな。こういう風に鉄道車両も生きていて、その時々のシーズンによって長くなったり形を変えたりしながら最も快適になるようになっています。写真の381系はもはや伯備線のみ。そろそろ引退の声も聞こえてきていて、国鉄からの特急電車としては185系(踊り子)として親しまれたタイプの車両と、この381系だけじゃなかったかな。その185系は奇しくも東京駅を22時に出発するサンライズ瀬戸・出雲号の同じホームに一足早く入ってきて、小田原方面に帰ってゆく通勤用の電車として懐かしい姿を見せてくれましたが、こちらも引退するとのことでいよいよ国鉄時代から運用されている381系が最後の砦(とりで)となるようです。伯備線は貨物列車用の電気機関車をはじめ旧国鉄を象徴する車両がいっぱい走る動く鉄道ミュージアムなのです。

 実は紅茶農園の風景もシーズンごとに形や色を変えながらどんどん変化しています。また、摘み取った葉っぱの形もシーズンごとに違いがあるし、出来上がった紅茶葉ももちろん、一つとして同じものがない。完成された統一美というものの美しさは庭園設計にも反映されていて、国や時代によって様々な様式がありますが、僕の場合は出張に出かけるたびに線路の上を走る車両を眺めては紅茶と同じだなぁ…などと独りごとを言って楽しんでおります。もう一年も出張行ってないね。そろそろ行きたいね(笑)…何しに行くの?

おまけ写真…185系。昔は特急踊り子号。今は湘南ライナー。出発後にサンライズ瀬戸号・出雲号が入線です。