紅茶農園主のブログ

マシュマロティーの勧め

2020年12月27日

焦げ色をつけるとさらに美味しさ倍増

 

 (備北民報 2015年11月3日掲載の連載エッセイ「紅茶の丘の物語(第216回)」より加筆修正したものを掲載します)

 喉の痛みにマシュマロティー
 知人のNさんがマシュマロを持って来てくれました。お土産にいただいたとかでお裾分けです。このところ日増しに朝夕の冷え込みが気になり始めた矢先にとても良いものをもらったと大喜びしています。実は、冬の寒さとマシュマロにはとても深い関係があるのですよ。ということで、今回はひと足早く冬にうってつけのマシュマロティーをご紹介します。マシュマロは19世紀にヨーロッパで作られたお菓子です。起源は古代エジプトでウスベニタチアオイという植物をすり潰して喉の薬に使っていたことに因みます。この植物は英語で「マーシュ・マロウ」と発音され、これが日本では「真珠麿(ましゅまろ)という名称になりました。明治25年に凮月堂(ふうげつどう)で販売されたのが最初。現在のマシュマロの原材料は砂糖、卵白、ゼラチン、水といったもので、前述の植物は使われませんが、名前は残りました。これを鍋に入れ火にかけて作り上げていきます。実はこのゼラチン成分も喉の痛みに効果があると知られています。レシピは簡単。紅茶を少し濃く入れティーカップに紅茶を注ぎます。その上にマシュマロを浮かべます。ここがポイントなのですがマシュマロはフォークか菜箸(さいばし)などに刺して軽くコンロで炙(あぶ)ります。溶けて流れ落ちてしまうので注意して。写真のマシュマロは外国製のもので、炙ることを前提に作られているのでしっかりと焦げをつけることができました。日本製のものは大半が生で食べることを前提としているので溶けやすいようです。マシュマロはアメリカではキャンプの焚き火、ヨーロッパでは暖炉の火で炙るというのが一般的なマシュマロの食べ方のようです。話が少し逸れちゃいました。さて、熱い紅茶の上にマシュマロを浮かべましたら、その上から少し温めたミルクを加えます。さらにグラニュー糖を少々。味を更に極めるなら、メイプルシロップを加えましょう。寒い日のティータイムには風邪の予防にも効果的とされるシナモンを振り掛けると言うことなしです。シナモンには解熱・殺菌作用があるとされるため冬には欠かせぬアイテムです。インフルエンザが流行る前に紅茶で予防してみませんか?

今日(2020年12月27日)楽しみましたマシュマロティーの写真がこちら。市販のマシュマロをそのまま加えてゆっくりと溶けてくるのを待ちます…すると、しだいにバニラの良い香りが漂い始めてクリーム入りの紅茶のように楽しむことができますよ。もちろんこれにミルクやクリームなどお好みのトッピングでさらに豪華して楽しむこともできます。

お好きな数のマシュマロをこうやって加えてやると…
徐々に溶けて甘味と香りが広がってきますよ…